鶏鳴学園とは
鶏鳴学園の特色・方法
少人数のゼミ形式
鶏鳴学園では大学で行われているゼミ形式で授業を行っています。
「読み、書き、話し、聞き、考える」の総合的な能力を鍛え、問題発見、問題解決のトレーニングをしていくためです。
この少人数のクラスでの「話し合い」は、楽しいものです。
講師の一方的な話を聞くのではなく、同年代のクラスの生徒の意見を聞けることそれ自体が、貴重な経験になります。
たとえば、休み期間の報告をみなで発表し合ったり、クラス全員の作文をみなで読み合って感想を述べたりすることによって、「集団的思考」のおもしろさを体験することができます。
こうした体験によって、コミュニケーションというものが楽しいものであるということをはじめて知ったという声もよく聞かれます。
Voice
鶏鳴の授業で特に良かったことは、生徒が参加する授業というところだ。
私は極度のアガリ症で、人前で話すことはもちろん、あてられると硬くなる人間だった。
しかし、鶏鳴の授業では必ず皆の前で自分の意見を発表しなければならないし、中井さんがバンバンあてるので、毎回の授業が練習となった。
高3の夏あたりから今の自分ではダメだ、変わろうと思い、意識的に参加するようにしたところ、学校でも「変わったね!」と言われるようになった。
(2014年合格者の声)
Voice
少人数でアットホーム、笑いの絶えない鶏鳴の授業は、浪人して気持に余裕のなかった私にとって大切な場でした。
(2011年合格者の声)
個に応じた指導 個別面談の充実
鶏鳴学園では、あらゆる機会に個に応じた指導をしています。
例えば、個別の面談を多く実施しています。こちらから面談を提案することもありますが、何よりも、生徒自身の方から「相談」をすることを推奨しています。
困った時、信頼できる他人に「相談」できること、そのこともまた国語力、コミュニケーション力の一部だと考えています。
Voice
私が早稲田に受かったのは、まさに鶏鳴で得られた他を圧倒する国語力それから、入試直前に授業がない日でも面談を繰り返していただいた先生方のおかげです。
(2006年合格者の声)
シンプルな論理トレーニング
大学受験の国語で要求されている能力とは、「論理的読解力」、「論理的思考力」です。
「論理」と呼ぶ以上、それは究極的にシンプルなものであり、鶏鳴の論理とは、「対」、「言い換え」、「媒介」の三つだけです。
この三つですべての文章を読み、ものを考えることができるのです。
鶏鳴式の「論理」は、講習の「基礎現国」という五日間の講座で学べます。
また、『日本語論理トレーニング』(中井浩一著、講談社現代新書)でも読むことができます。
Voice
鶏鳴に入塾するまで現国の成績は本当に低かったです。
鶏鳴に入塾して真っ先に教えられたことは「対・言い換え・媒介」でした。
この三つを意識すれば国語の成績が伸びると言われたのはビックリしました。本当にそれだけでいいのかなと。
その後、上記で述べた三つと立体的構成が身につくように中井先生の言われた通りに復習を重ねて行きました。
すぐには身につかなかったけれど、毎週、最低数回やっていくと高3の秋には「対・言い換え・媒介」と立体的構成が身についてきて、少しづつできるようになりました。
最終的には早稲田の商学部の現代文でほぼ満点を取ることができました。
(2015年合格者の声)
テキストとして人類の知的財産から最高レベルのものを読む
人間は過去の知的財産から学び、新たな自分の成果によってその財産目録を増やしていくものです。
鶏鳴学園のテキストとしてはその中から最高レベルのものを用意しています。たとえば、高1クラスの小説の授業では、『カラマーゾフの兄弟』を読み、高2クラスで「個性」を考える授業では、夏目漱石の『私の個人主義』、日本の近代化を考える授業では、丸山真男の「『である』ことと『する』こと」を読みます。
小論文、志望理由書は、毎学期の徹底した作文指導から
鶏鳴では、中学クラスから高2クラスまで、毎学期、作文の授業があり、生徒個別の進度に対応した作文指導が行われています。
自分自身の経験から、調査や現場のフィールドワークを通して、自分の「問題意識(テーマ)」を作ることが目標です。
大学入試の小論文、AO入試などの志望理由書は、毎学期の作文指導で培われた自分の「問題意識(テーマ)」を基礎にして書きます。
Voice
私は高3から鶏鳴に入ったのですが、私の最初の頃の小論(作文)はひどいものでした。
それを鶏鳴でそのまま作文に書いたものだから、クラスの子には「ちょっとよく分からない…」と本気で困った顔をされるは、先生には一行書くごと「具体性がない」と言われ、「波線」(ダメな箇所に引かれる)をつけられるは、で大変でした。
そこで中井先生は「君は自分の経験を全部書くんだ!」と言われ、夏休みをほとんどそれに使いました。
結局原稿用紙で40枚近く「自分の経験」を書き、夏季講習最終日になってようやくよい評価をもらえました。
自分の経験を他人に分かるように書き、テキスト本文を正しく読解した上でそれを「一般化」する、そうすることでやっと「自分の経験」が整理され、その意味も分かり、筋の通った文章が書けるようになりました。
そして、うだうだと悩み、途方に暮れることもなくなっていきました。
すると驚くべきことに、その頃から他の受験勉強にも集中して取り組むことができるようになりました。
つまり、問題意識がはっきりとしたおかげで、進路が明確になったのです。
(2004年合格者の声)
現場主義
机上学習に止まらず、社会問題の現場のフイールドワーク、その問題と格闘している人への取材に取り組みます。
親の仕事の話を取材して文章にまとめます。
Voice
毎学期に提出する自分の作文に関して、わたしの場合は女性雇用問題を取り上げました。
これは父への「聞き書き」を高1で行った際に、問題意識が芽生えた分野です。
中井先生から与えられた、実際に女性雇用問題に直面している女性にインタビューをするという課題は、例えば女性の労働と結婚の関係についてなど、内容の突っ込んだものを要求されたため、ひるみかけたことは何回もありましたが、相手にプライベートな質問をすることによって、ほんとうの事実が見えてくることを知りました。小論文では、レジュメを使って、順序だって書き方や考え方を学習することができて、学部によっての共通点をみつけることができたことは大きかったです。
受験直前まで小論文の指導が受けられるため、最後まで力を抜くことなく小論文に落ち着いて取り組むことができたと思います。
(2015年合格者の声)
Voice
それまで私は誰かに取材をしたこともなく、そもそも問題意識ということを考えたことがなかったので、何を取材するのか、誰に取材するのかということからのスタートだった。
基地問題に関する訴訟をしている弁護士の方に取材することになったのだが、取材前の調査が甘かったり、詳しく聞くべき所を踏み込んで聞けなかったりと悔いの残る結果になってしまった。
しかしそれでも弁護士という職業が自分の思い描いていたものとは違うことを、そしてなにより実際に働いている人の生の声というのを聞くことができ、取材をして本当に良かったと思う。
講習会中はそれをもとに文章を書いては中井先生に何度も駄目出しを受けて、毎晩必死に考えて書き直しをした。
確かに辛い5日間だったが、とても充実していたと思う。
それまで「問題意識」というものを考えたことのなかった私が、取材とこの講習会のおかげで、進学のみならず大学で自分が学びたいことを見つけることができた。
(2010年合格者の声)
日本語、日本文化、日本精神を考える古典教育
古典を学ぶ目的とは、日ごろ無意識に使っている日本語というものを考えること、今現在の日本文化、精神の根源を考えることにあります。鶏鳴学園の古典は、語学としては、「助詞&助動詞」、古典単語、漢語、漢文法の本質を教え、内容としては、和歌、王朝物語、儒学、老荘思想、近代文語文などをテキストに、日本の精神史を教えます。
Voice
鶏鳴の古典は、源氏テキストを読んでいた高2の頃は古文の読み方自体を習い、受験期においては上質なテキストを用いて問題の解き方を習うことで古文の全体的な勉強をすることができました。
また先生が解説してくれる時に教えてくれる、その文章から派生した古文におけるテーマなどが非常に興味深かったのを覚えています。
お気に入りだったのはセンター試験のレジュメでわびさび諧謔趣味の話です。
古典時代における笑いとはいかなるものか。案外この問題にきっちり答えられる人はいないんじゃないかなぁ…と思います。
(2014年合格者の声)
講師はすべて国語教育の専門家 大学生のアルバイトはなし
講師はすべて国語教育の専門家です。
講師は皆、自分自身のテーマを持ち、そのテーマを実現するために日々研鑽しています。
それが教育活動では一番大切ではないでしょうか。